2018/03/19

国家総合職(記述式)河川工学の過去問に対する僕の回答 H23~H25

 

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1年で公務員に一発合格した24才

周りの人みたいに真面目に就活できる気がしなくて公務員を志望。

公務員試験に関する情報を知ってるだけで難易度が一気に下がることを実感しました。

見て下さるみなさんが簡単に合格できるよう貴重な情報を拡散していきたいと思います。

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国家総合職の記述試験って公務員試験の中で最難関の試験だと思います。

一番配点が高いこの記述試験で高得点を取ることができれば合格へ大幅に近づくことができます。

専門試験は29科目の中から基本的に2科目選んで解答するので、何を選択するか決めて勉強しなければなりません

ですが人事院に申請して過去問自体は入手できるものの”解答を手に入れることはできない”です。

独学で勉強していると自分で解答を作っていかなければなりませんが、これが思った以上に大変です。

僕自身、解答を作るのにものすごく時間を使ってしましました。

なのでこれから国家総合職を目指す方たちに効率よく勉強していただけるように

「河川工学」

の僕が時間をかけて作った解答

「H20~H28までの解答」

を紹介していきたいと思います。

もちろん解答を用意できなかった問題もありますし、間違えたまま覚えてしまっている問題もあるとは思いますが、そこはご了承ください。

僕自身は一生懸命時間を使って用意した解答なので参考程度にしていただけたら幸いです。

細かく説明していきたいので「H20~H22」、「H23~H25」、「H26~H28」の3パートに分けて説明していきたいと思います。

※このページは国家一般職や地方上級(市役所など)を受験する方にはほとんど参考になりません。

昔の過去問も参考にしたい方へ向けてH26~H28に引き続き

「H23~H25の解答」を紹介していきたいと思います。

H20~H22はこちら

H26~H28はこちら

過去問の入手方法がわからない方はこちらを見てみてください。

国家一般職・総合職の過去問の入手方法

平成23年度 国家総合職 工学区分 河川工学の問題と解答

(1) 流域における洪水被害の防止・軽減を図るためには、河川の改修(築堤、河道掘削など)や洪水調整施設の整備のみならず、流域の特性に応じて土地利用の規制・誘導を行うことや、地域住民の避難行動に役立つ情報提供を行うことなどのソフト対策も併せて行っていくことが重要である。

以下の問いに答えよ。

 (a) 土地利用の規制・誘導と一体となった治水対策の手法として、輪中堤や宅地のかさ上げが挙げられるが、これらの治水対策の効果を有効に発揮させるために重要と考えられることを簡潔に説明せよ。

 (b) 洪水被害の防止・軽減を図るために効果的な情報提供手法の一つとして洪水ハザードマップが挙げられる。そこで、洪水ハザードマップにおいて提供すべき具体的な情報の項目を挙げよ。また、洪水ハザードマップが効果的に活用されるために必要と考えられることについて述べよ。

 

(2) 我が国においてはこれまで多くのダムが建設されてきたが、今後新たなダム建設に適した土地が少ないことに鑑みると、既存のダムを最大限有効に活用していくために対策はますます重要となっていくものと考えられる。そこで、これら既存のダムの洪水調節能力を増強又は効率的に活用させる方策を3つ挙げ、それぞれの内容について簡潔に説明せよ。

 

(3) 治水施設に関する以下の用語について、それぞれ簡潔に説明せよ。

 (a) 遊水地

 (b)水制

 

(4) 我が国においては、地形及び地質の条件により、河川の上流から河口・海岸に至る流砂系での土砂移動量が多い。しかしその一方で、海岸における砂浜の後退など、河口・海岸に到達する土砂量の減少を一因とするような問題もみられている。そこで、河川及びその流域において、河口・海岸に到達する土砂量を減少させる要因として考えられるものを2つ挙げるとともに、それらの要因を改善するための対策についてそれぞれ簡潔に述べよ。

 

(1)の解答

(a) 土地利用の規制・誘導と一体となった治水対策の手法として、輪中堤や宅地のかさ上げが挙げられるが、これらの治水対策の効果を有効に発揮させるために重要と考えられることを簡潔に説明せよ。

遊水機能を有する土地の保全を併せて実施することで、下流の河道流量や水位を低減することができ、安全性が向上する。

(b) 洪水被害の防止・軽減を図るために効果的な情報提供手法の一つとして洪水ハザードマップが挙げられる。そこで、洪水ハザードマップにおいて提供すべき具体的な情報の項目を挙げよ。また、洪水ハザードマップが効果的に活用されるために必要と考えられることについて述べよ。

項目

・洪水予報等、避難情報の伝達方法

・気象情報等のありか

・浸水想定区域図

・避難場所

・被害の形態

・避難時危険個所…等

効果的に活用されるために必要なこと

・各世帯への確実な配布

・自治体のイベント(防災訓練など)や学校等で、ハザードマップの活用方法について説明する。

・インターネット利用等による住民が洪水ハザードマップの提供を受け取ることができる状態の確立。

ひとこと

ハザードマップに関する知識は”集団討論”などでも活用することができます。

また土木系の公務員になるにあたって必要な知識です。

 

(2)の解答

(2) 我が国においてはこれまで多くのダムが建設されてきたが、今後新たなダム建設に適した土地が少ないことに鑑みると、既存のダムを最大限有効に活用していくために対策はますます重要となっていくものと考えられる。そこで、これら既存のダムの洪水調節能力を増強又は効率的に活用させる方策を3つ挙げ、それぞれの内容について簡潔に説明せよ。

①貯水容量の増大

堤体のかさ上げや貯水池掘削により既存の貯水池周辺の影響を最小限にして効率的に貯水容量を増大。

②放流能力の増強

大深径で大口径の堤体の削孔して放流管を増設する。また低位放流管の新設等による放流能力の増強。

③堆砂対策の高度化

土砂バイパストンネルによる堆砂の調整。

 

(3)の解答

 (a) 遊水地

洪水時に洪水の流水を一時的に氾濫させる土地のこと。

 (b)水制

川を流れる水の作用(侵食作用)から、河岸や堤防を守るため、水の流れる方向を変えたり、水の勢いを弱める目的で川の中心部に向かって設置するもの。

ひとこと

(a)(b)どちらも重要単語なのできちんと覚えておきましょう。

 

(4)の解答

(4) 我が国においては、地形及び地質の条件により、河川の上流から河口・海岸に至る流砂系での土砂移動量が多い。しかしその一方で、海岸における砂浜の後退など、河口・海岸に到達する土砂量の減少を一因とするような問題もみられている。そこで、河川及びその流域において、河口・海岸に到達する土砂量を減少させる要因として考えられるものを2つ挙げるとともに、それらの要因を改善するための対策についてそれぞれ簡潔に述べよ。

①ダム堆砂によるもの

[対策]

排砂バイパス施設の設置やスリット型ダムの採用など。

②砂利採取によるもの

[対策]

河床掘削の採用は極力避ける。(河川横断工作物の採用も控える)

 

平成24年度 国家総合職 工学区分 河川工学の問題と解答

(1) 河川計画に関する以下の問いに答えよ。

 (a) 河川整備基本方針と河川整備計画の関係について、簡潔に説明せよ。

 (b) 河川整備基本方針と河川整備計画において、それぞれ定めるべき事項を挙げよ。

 (c) 計画高水流量について、以下の語句を用いて簡潔に説明せよ。

 [ 基本高水、河道、上下流 ]

 (d) 維持流量の設定について、配慮する項目のうち5項目を列挙し、その内容について説明せよ。

 

(2) 以下の施設について、それぞれ目的と設置における留意点について簡潔に説明せよ。

 (a) 河口堰

 (b) 捷水路

 

(3) 高規格堤防について、以下の問いに答えよ。

 (a) 高規格堤防について、以下の語句を用いて簡潔に説明せよ。

 [ 計画高水流量、破堤、土地利用 ]

 (b) 高規格堤防設置区間の設定に当たって考慮すべき点について説明せよ。

 

(1)の解答

 (a) 河川整備基本方針と河川整備計画の関係について、簡潔に説明せよ。

河川整備基本方針とは長期的な観点から国土全体のバランスを考慮して基本高水、計画高水流量配分等、抽象的な事項を科学的・客観的に定めるものであるのに対し、河川整備計画とは、河川整備基本方針に沿って長期的な具体の整備内容を定めるものである。

 (b) 河川整備基本方針と河川整備計画において、それぞれ定めるべき事項を挙げよ。

河川整備基本方針

・当該水系に係る河川の総合的な保全・利用に関する基本方針

・河川整備の基本的な事項(基本高水配分、計画高水流量、計画高水位、流量、河幅など)

河川整備計画

・河川整備の目標

・河川工事の実施に関する事項(河川工事の目的・種類・施工場所、河川維持の目的・種類・施工場所、河川管理施設の機能など)

 (c) 計画高水流量について、以下の語句を用いて簡潔に説明せよ。

 [ 基本高水、河道、上下流 ]

河道を建設する場合に基本となる流量で、基本高水を河道と各洪水調節施設に上下流のバランスを考慮した上で配分した結果として求められる河道を流れる流量のこと。

 (d) 維持流量の設定について、配慮する項目のうち5項目を列挙し、その内容について説明せよ。

・動植物の生息地または生育地の状況(流量域によって生息・生育環境が縮小)

・景観の悪化(渓谷美などを保つよう)

・流水の清潔の保持(渇水時に水質が悪化することがある)

・舟運(渇水時に舟が運行不能にならないよう)

・地下水位の維持(渇水時に地下水位が低下することがある)

ひとこと

河川整備基本方針と河川整備基本計画についての説明や内容はあらかじめ準備しておきましょう。

(c)(d)も過去に出題された問題の類題です。

 

(2)の解答

(2) 以下の施設について、それぞれ目的と設置における留意点について簡潔に説明せよ。

 (a) 河口堰

目的

治水・利水(主に水源開発)を目的として、河川の河口部に設置する。

堰で河川を締め切り海水の溯上を遮断することで水の利用を図る。

留意点

河川ー海にかけての連続的な環境を遮断してしまうため、生態系への配慮が必要。

 (b) 捷水路

目的

土地利用や下流の洪水被害を防止する目的で蛇行する河川の湾曲部を直線的に連絡するため水路を開削する。

留意点

短縮部で河床勾配が変化してしまうため、河床変動に対する配慮が必要。(また、生物の生息環境や河川景観の保全・創出といった多自然川づくりにも配慮)

ひとこと

捷水路は過去に何度も出題されています。

「捷水路」と検索してどんなものなのかイメージできるようにしておきましょう。

 

(3)の解答

 (a) 高規格堤防について、以下の語句を用いて簡潔に説明せよ。

 [ 計画高水流量、破堤、土地利用 ]

堤防の敷地である区域内は通常の土地利用を行い、計画高水流量を超える流量の洪水の作用でも破堤せずに堪えることができる堤防。

 (b) 高規格堤防設置区間の設定に当たって考慮すべき点について説明せよ。

・沿川密集市街(木造)であること。

・地下重要施設があること。

・社会経済活動中枢機能を有すること。

・ゼロメートル地帯・低平地であること。

これらのことに配慮して設置区間を設定する。

 

平成25年度 国家総合職 工学区分 河川工学の問題と解答

(1) 河川の基本高水の決定は、一般に、その対象とする河川の特性に応じて、適切な洪水流出モデルを用いて対象降雨を流量に変換することにより行う。一般的に用いられる洪水流出モデルを3つ挙げ、それぞれの特徴について説明せよ。

 

(2) 洪水防御計画の立案に当たっては、基本高水を合理的に河道、洪水調節施設に分配して、主要地点の河道、ダム等の計画の基本となる計画高水流量を決定することとなるが、基本高水を河道と洪水調節施設に分配する際に検討すべき事項を3つ挙げよ。

 

(3) 洪水は自然現象であり、計画高水を上回る洪水(超過洪水)が発生する可能性がある。超過洪水に対する具体的な策として考えられるものを3つ挙げよ。

 

(4) 以下の施設について、施設を設置する目的及び設置・運用に際しての留意事項をそれぞれ簡潔に説明せよ。

 (a) 排水機場

 (b) 砂防えん堤

 

(5) 日本の河川には多数の河川構造物(樋門・樋管、堰等)が存在し、近年、これら施設の老朽化が進んでおり、より効率的な河川管理が求められているところである。それに伴い、河川構造物の長寿命化及び更新に関する様々な取組がなされているが、この取組に際して特に考慮すべき事項について説明せよ。

 

(1)の解答

(1) 河川の基本高水の決定は、一般に、その対象とする河川の特性に応じて、適切な洪水流出モデルを用いて対象降雨を流量に変換することにより行う。一般的に用いられる洪水流出モデルを3つ挙げ、それぞれの特徴について説明せよ。

①貯留関数法

流出現象の非線形特性を表すため、降雨から流出への変換過程を導入し、貯留量と流量との間に一義的な関数関係を仮定し、貯留量を媒介変数として降雨量から流出量を求める手法。

②タンクモデル

仮想の貯留型タンクを複数個組み合わせることによって流出機構のモデル化を試みたもの。

③単位図法

河川のある地点における単位時間・単位有効雨量による流出ハイドログラフは同型と仮定して線形に重ね合わせてハイドログラフを求める手法。

ひとこと

洪水流出モデルも過去に何度も出題されています。

僕の解答に自信はありませんが、絶対に用意しておきましょう。

 

(2)の解答

(2) 洪水防御計画の立案に当たっては、基本高水を合理的に河道、洪水調節施設に分配して、主要地点の河道、ダム等の計画の基本となる計画高水流量を決定することとなるが、基本高水を河道と洪水調節施設に分配する際に検討すべき事項を3つ挙げよ。

・ダム、調節池、遊水地といった洪水調節施設の設置の技術的、経済的、社会的及び環境保全の地見からの検討。

・河道については現河道回収、捷水路、放水路、派川への分流等についての技術的、経済的、社会的及び環境保全の地見からの検討。

・超過洪水に対する対応の技術的、経済的、社会的検討。

・事業実施の各段階における施設の効果の検討。

・改修後における維持管理の難易についての検討。

この中から3つ。

(3)の解答

(3) 洪水は自然現象であり、計画高水を上回る洪水(超過洪水)が発生する可能性がある。超過洪水に対する具体的な策として考えられるものを3つ挙げよ。

・土地利用などの規制(建物等のかさ上げ、耐水化等)

・警戒避難体制の強化(浸水想定区域図・洪水ハザードマップの周知、洪水情報システム又洪水情報伝達機能の強化など)

・破堤による壊滅的な被害の回避(高規格堤防の整備・設置)

 

(4)の解答

(4) 以下の施設について、施設を設置する目的及び設置・運用に際しての留意事項をそれぞれ簡潔に説明せよ。

 (a) 排水機場

[目的]

台風や洪水等により水門を閉鎖した場合に、降雨等で内水域の水位が上昇したとき、内水域の氾濫を防ぐため、ポンプを用いて河川に排出する施設。

[留意点]

ポンプ場を計画し、設置する場合は、目的、立地条件、投資効果、周辺の環境条件、維持管理等を考慮して決定する必要がある。

(b) 砂防えん堤

[目的]

土石流による被害を軽減するために渓流に設置。

他にも土砂を貯めて渓流の勾配を穏やかにしたり大量の土砂が下流に流れ込むのを防ぐ効果もある。

[留意点]

コストが高く、形式が多いため、目的・安全性を十分考慮した上で設置。

 

(5)の解答

(5) 日本の河川には多数の河川構造物(樋門・樋管、堰等)が存在し、近年、これら施設の老朽化が進んでおり、より効率的な河川管理が求められているところである。それに伴い、河川構造物の長寿命化及び更新に関する様々な取組がなされているが、この取組に際して特に考慮すべき事項について説明せよ。

国が管理している河川構造物のうち、設置後40年以上のものは現時点で全体の約4割、10年後には6割、20年後には8割にも達する。そのため、点検等の維持管理に莫大な費用がかかってしまう。なので、時間計画保全や状態監視保全などの予防保全や通常事後保全、緊急保全といった事後保全の考え方にきちんとわけて構造物を区分し、効率よく管理を行う必要がある。

ひとこと

老朽化は今の現時点でも問題となっていますし、今後も出題される可能性があります。

”集団討論”がある場合に、話題になったりもするので深く勉強しておくとよいでしょう。

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